

北海道の農業を復興させたいという熱意あふれる人たちが甦らせた真の黒千石。
頑強な軍馬の飼料にもされていた栄養価の高いこの黒大豆は、70年代以降は栽培がすっかり途絶え、幻の黒大豆と呼ばれていました。

北海道は森町に住む農業研究家、田中淳さんが収集していた種の中にその原種が見つかったのが平成13年のこと。50粒を厳選し、28粒を発芽させました。

つくば市にある独立行政法人「農業・生物系特定産業技術研究機構」の大豆300A研究センターでリーダー(当時)を務めていた有原丈二さんの指導を受けながら、商業生産可能な量まで増やされ、再び故郷の北海道へ。

北竜町は休耕地が増える一方だった空知管内の町。「売れりゃいい」という方針が日本の農業をダメにしたと語る地元農家の村井宣夫さんは、町の、そして北海道農業の復興を目指し、北竜近郊で黒千石栽培用の農地確保に奔走しました。

折りしも「町 農業再生プラン」を検討していた乙部町が、その思いに共鳴し、寺島光一朗町長のリーダーシップのもと、持続可能な生産・販売システムを導入して黒千石の栽培に参加。

これを機に、道内各地の農業で黒千石への関心が高まり、事業運営母体として設立した黒千石事業協同組合は平成21年2月現在。9地区の生産組合が集い、安定供給が可能な生産体制の整備を進めています。